X-Marks The Pedwalk - Abattoir: The Collection

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Released Year:1995

Record Label:Cleopatra

 

Track Listing

  1.Abattoir (Razormaid Mix)

  2.Arbitrary Execution

  3.Look On This Side (The Blood)

  4.Dead Fuck

  5.Danger

  6.(God Takes A) Photograph

  7.Mirthless Knick Knack

  8.Scythe And Limbs

  9.Abattoir (Extended)

10.Solitude

11.Abortion

12.Helpless (Depressed Mix)

13.Worthless (Sadness Mix)

14.Dependence

 

 ドイツのエレクトロ・インダストリアルユニットのコンピレーションアルバム。

 

 Leæther StripやPsychopompsと並び、ドイツのEBMレーベル:Zoth Ommogの初期を代表するグループと言える彼ら。中心人物のSevren Ni-Arb(逆から読むと"Brain Nerves")は本家XMTPに加えて幾つかのサイドプロジェクトを持つほか、様々なEBM・エレクトロ系グループのプロデュースやリミックスを手がけています。cEvin KeyやBill Leebもそうですが、この手のアーティストにはとにかくワーカホリックな人が多いですね。

 

 このアルバムは、デビューから1stアルバムまでの間に発表した3枚のシングルと、未発表曲、リミックス音源を纏めたもの。本国のZoth Ommogでは先行して"Air Back Trax"というタイトルで発売されていたもので、こちらはCleopatraから出たアメリカ盤。ジャケもタイトルも違いますが、中身は全く同一です。

 

 全体的にはFLA風の強迫ビートにNivek Ogreリスペクトなヴォーカルが乗っかるB級EBMといった趣。まだ音としては発展途上で、1stアルバムで見せていたようなノイジーさも不十分ではありますが、「フロア向きの4つ打ちとウゲウゲ声の組み合わせが最高にイカす」ということを提示した最初期のグループという意味で、もっと注目されてもいいように思います。あと、時々思い出したようにアンニュイで美メロな曲を挟んでくるのも個人的には好き。Skinny Puppyの方法論がトランス・ダークエレクトロ勢に消化される過程を見ることができる好盤です。

 

Pick Up!:#9「Abattoir (Extended)」

 3枚目のシングルの表題曲。当時のクラブシーンではそこそこヒットしたようで、#1のRazormaidによるリミックスを筆頭に、様々なEBM系コンピにも収録されています。 特別キャッチーなメロディがあるわけでもないんですが、トランス風のシンセとヴォーカルの語感が妙に癖になる不思議な中毒性を持っています。